手芸や工作が得意で、アクセサリーやバッグ・ポーチなどハンドメイドの作品を売ってみたい方。
すでにフリマアプリなどで販売しているけれど、もっとブランド力を高めたいと考えている方へ——。
この記事では、個人でも初期費用0円から始められるオンライン販売プラットフォームを、目的別にわかりやすく比較してご紹介します。
「本格的に販売を始めたい」「まずはどんなサービスがあるか知りたい」「自分の特技を形にしたい」そんな方にぴったりな内容です。
各サービスの特徴や手数料の違いを徹底比較しながら、特におすすめのプラットフォームも紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
販売プラットフォームの選び方|どんなお店を目指す?
ハンドメイド作品やオリジナル商品を販売する方法はいろいろありますが、「どのプラットフォームを選ぶか」=「どんなお店を目指すか」とも言えます。
まずは、自分がどんな形で販売したいのか、方向性を考えてみましょう。
気軽に始めてみたい?それともしっかりブランドを育てたい?
販売のスタイルには大きく分けて、以下のようなタイプがあります。
- 自分のブランドや世界観を大事にしたい
- 対面販売(イベント・実店舗)と組み合わせたい
販売プラットフォーム選びのチェックポイント
プラットフォーム選びでは、以下のような項目を意識して比較すると、自分に合ったサービスを見つけやすくなります。
チェック項目 | 見るべきポイント |
---|---|
初期費用・月額費用 | 無料で始められるか、有料プランの内容は? |
手数料 | 商品が売れたときにどれくらい引かれるか |
デザインの自由度 | オリジナル性を出せるか、テンプレートの選択肢は? |
集客力 | サイト自体にアクセスがあるか、自力集客が必要か |
SNSやブログとの連携 | InstagramやXと連動できるか |
実店舗やイベントとの相性 | オフライン販売も視野に入れているか |
特に販売手数料はしっかり比較しておくのが大事!
多くのプラットフォームは無料で始められますが、有料プランにすると販売手数料が安くなるケースもあります。
そのため、「どれくらい売れるか」「将来どのくらい売りたいか」を考えて、プランの見直しをすることも大切です。
また、ハンドメイド作品の場合は自分で価格を決めることになるため、販売手数料や宅配送料などのコストも事前に計算しておきましょう。
利益がしっかり出る価格設計ができるかどうかは、長く続けるためのカギになります。
将来の「なりたい姿」もイメージしておこう
今はまだ「試しに始めてみたい」という段階でも、将来的には「リピーターが増えてブランドとして認知されたい」という目標があるなら、スモールスタートでも成長性のあるプラットフォームを選んでおくと安心です。
特に通信販売では、信頼性がとても重要です。
実績やレビューが積み重なっていくことで、リピーターが増えたり、購入のハードルが下がったりします。
そのためにも、途中でプラットフォームを何度も変えなくて済むように、最初から将来を見据えて選ぶのがおすすめです。
主要な販売プラットフォーム比較
サービス名 | 初期費用 手数料 | 集客力 | ブランド化 | 匿名性 |
---|---|---|---|---|
メルカリ (フリマアプリ) | 無料 販売手数料10% | 利用者数が非常に多い すぐ売れやすい | シンプルな出品ページ | 完全対応 |
ラクマ (フリマアプリ) | 無料 販売手数料6.6% | メルカリより少ないが 一定の利用者がいる | シンプルな出品ページ | 完全対応 |
minne (ハンドメイドマーケット) | 無料 販売手数料10.89% | ハンドメイドファンが多い 主婦層・若年層中心 | 作品画像メイン テンプレート固定 作家プロフィールあり | 匿名配送に一部対応 |
Creema (ハンドメイドマーケット) | 無料 販売手数料11%〜 | 固定客が付きやすい 幅広い年齢層 | 作品画像メイン テンプレート固定 作家プロフィールあり | 匿名配送あり |
BASE (ネットショップ) | 無料 決済手数料3.6%+40円+サービス手数料3% | 自力集客が基本 アプリ流入もある | テンプレート&HTML編集も可能 | 購入者に情報開示 |
STORES (ネットショップ) | 無料〜 決済手数料5.5% | 自力集客が基本 SNS連携や集客ツールあり | デザインテンプレート豊富 | 購入者に情報開示 |
Square (決済サービス) | 無料 販売手数料3.6%〜 | 集客機能なし 自分で誘導が必要 | 機能は十分だがデザインはややシンプル | 購入者に情報開示 |

フリマアプリは集客力と匿名性は抜群
メルカリ・ラクマなどのフリマアプリ系は、集客力と匿名性は抜群ですが、価格競争・ブランディングの難しさが課題です。
ブランド化して長期的に販売するにはあまり向いていません。
しかし、メルカリは利用者が非常に多く、反応が早いのが強み。
今すぐ売りたいアイテムや、テスト販売にはピッタリです
価格競争が激しく、作品のブランド性を出すのは難しいものの、初心者が気軽に販売の感覚をつかむには最適です。

継続的に販売したい場合は、「メルカリShops」で本格的なショップ運営にステップアップするのもおすすめです。
メルカリアカウントから簡単に開設でき、個人でも無料でネットショップを持つことが可能。
ブランドとして育てたい人の入り口としても注目されています。

ハンドメイドマーケットは作品自体に魅力があれば売れやすい
minne・Creemaなどは、ハンドメイド作品を「買いたい人」が集まっているプラットフォームなので、作品そのものに魅力があれば売れやすい環境です。
ただし、ショップ全体のデザインや独自ブランディングには制限があるため、お店の個性を出しにくい点には注意が必要です。
そのぶん、作家プロフィールの活用や、商品写真にオリジナリティを持たせる工夫が大切になります。
ほかの作品と差別化できるように、自分らしさを出す見せ方を意識しましょう。
また、ハンドメイドマーケットでは販売者と購入者が同じ窓口で登録するため、他の作家が購入者になるケースも多いのが特徴です。
この環境をうまく活かして、同業者とのつながりや視点を販売に取り入れることで、リピーターや実績づくりにもつなげられます。
ネットショップは「自分だけの店」を作れるが集客も自分で
BASE・STORES・Squareオンラインストアなどのネットショップ作成サービスは、ブランド構築や本格的な販売を目指す人向けのプラットフォームです。
「自分だけの店」を作れる自由度の高さが魅力ですが、集客は基本的にSNSや検索対策に頼る必要があります。
とはいえ、デザインテンプレートも豊富に用意されているため、最初から気負わず、シンプルに「販売だけ」から始めることも可能です。
特に、すでにSNSで一定のフォロワーがいる方や、実店舗・リアルイベントでの出店経験がある方には、こうしたネットショップからのスタートがおすすめです。
あなたに合うのはどれ?目的別・おすすめ販売サービス4選
それではここからは、販売の目的別に、おすすめのプラットフォームを詳しくご紹介します。
今回は特に、すでにいくつかのハンドメイド作品が手元にあり、長期的に販売を続けていきたい方に向けて、厳選した4つの主要サービスをピックアップしました。
「まずは気軽に始めたい」「こだわりの作品を高価格で販売したい」「自分のブランドとして育てていきたい」など、目指すスタイル別にぴったりのサービスを比較しながら解説しています。
あなたの活動スタイルや目指したい姿にぴったりの販売方法を見つけてください。
【minne ミンネ】初心者でも安心!趣味感覚で販売を始めたい方に
GMOペパボが運営するサービスで、国内最大級の作品数を誇ります。
初心者でも始めやすい手軽さが特徴で、出品手数料は売上の10.89%です。
アプリの使いやすさに定評があり、若い世代のユーザーが多く、比較的カジュアルな価格帯の作品が中心となっています。
minne(ミンネ)の特徴と強み
運営 | GMOペパボ株式会社(ロリポップ!・カラーミーショップ運営元) |
ユーザー層 | 女性が多め・20〜40代中心・主婦層・カジュアルな雰囲気 |
強み | アプリの使いやすさ、初心者でも始めやすいガイドが豊富 |
集客力 | ◎ TVCMやSNSでもよく見かけ、知名度が高い |
価格帯 | 比較的リーズナブルな商品が多い |
販売ジャンル | アクセサリー・雑貨・布小物など日常使いできる作品が人気 |
有料プラン「minne PLUS」が始まりました。
さらに、月額1,650円の有料プラン「minne PLUS」が始まりました。
販売手数料の優遇、作品ページへの動画掲載、メッセージテンプレートやアナリティクス(β)など、より効果的な販促機能、限定の特典や優待が受けられるサブスクリプションサービスです。
minne PLUSは、無料登録後でもプラン変更が行えるので、minneで売り上げがある程度見込めるようになって検討しても良いでしょう。
販売手数料の優遇は、無料プランが10.89%が、minne PLUSは10.56%となります。
【Creema クリーマ】価格や作品にこだわりたい本格派の作家さん向け

上質で洗練された作品が集まる傾向があり、「こだわりのものづくり」をコンセプトにしています。
出品手数料は売上の11%とやや高めですが、その分品質重視の姿勢を打ち出しています。
プロ志向の作家や、より高価格帯の作品を扱う作家に選ばれることが多く、大人向けのデザインが豊富です。
Creema(クリーマ)の特徴と強み
運営 | 株式会社クリーマ(国内のクラフトイベントも多数開催) |
ユーザー層 | 男女バランスが良い・30代〜50代中心・ギフト需要も多い |
強み | 高価格帯の作品が売れやすく、作家の世界観を大事にしている |
集客力 | ◎ 百貨店やリアルイベントとの連携もあり |
価格帯 | minneよりやや高め・こだわりある作風が求められる |
販売ジャンル | アート作品・陶器・家具・本格的なアクセサリーなど |
【BASE ベイス】ブランド感を重視した「自分だけのショップ」を作りたい方
「ネットショップ作成実績No.1」を掲げ、とにかく簡単にショップを開設できることが最大の強みです。
初期費用・月額費用が無料で、売れた時のみ手数料(決済手数料3.6%+40円+サービス手数料3%)がかかる完全成果報酬型です。
テンプレートも豊富で、専門知識がなくても直感的にショップを作れます。
「BASE Apps」という拡張機能も充実しており、ブログ機能やクーポン発行など様々な機能を後から追加できます。
BASE(ベイス)の特徴と強み
運営 | BASE株式会社(日本) |
ユーザー層 | 個人〜中小ブランド。アパレル・雑貨・美容系など若年層中心。 |
強み | デザイン自由度が高く、テンプレートも豊富。 決済機能やクーポン、定期便、予約販売など拡張機能も多い。 |
集客力 | △ 集客は基本的に自力。BASEショッピングアプリ経由の流入は一部あり |
価格帯 | 自由に設定可能(中価格帯〜高価格帯も対応しやすい) |
販売ジャンル | ハンドメイド、アパレル、美容、フード、書籍、デジタルコンテンツなど幅広い |

【STORES ストアーズ】実店舗やポップアップでファンを育ててきたブランド向け
ヘイ株式会社が運営し、デザイン性とカスタマイズ性に優れています。
フリープランは月額無料(手数料5.5%〜)、ベーシックプランは月額2,980円(手数料3.6%〜)、また実店舗でも決済サービスが一緒に使えるスタンダードプラン月額3,300円(手数料 対面1.98%~)も用意されています。
特にデザインテンプレートのクオリティが高く、おしゃれなショップを作りやすいのが特徴です。
在庫管理や顧客管理機能も充実しており、本格的な運営を考えている方に向いています。
STORES(ストアーズ)の特徴と強み
運営 | ヘイ株式会社(日本) |
ユーザー層 | 実店舗を持つ小規模事業者〜副業個人。年齢層はやや広め。 |
強み | 店舗受取・決済連携など、実店舗との連携が強い。 予約販売・定期販売などにも対応。管理画面が直感的でわかりやすい。 |
集客力 | △ 集客は自力が基本。ただしSTORES内の検索流入あり |
価格帯 | 自由に設定可能(中価格帯〜高価格帯向け) |
販売ジャンル | 雑貨、アパレル、食品、チケット、イベント販売なども対応可能。業種に幅広く対応。 |

まとめ|「好き」や「得意」をネットで売ってみよう
大きな初期投資も、特別なスキルも必要ありません。
今ある“好き”や“得意”を活かして、小さく一歩を踏み出せる販売プラットフォームはたくさんあります。
本記事で紹介したサービスにはそれぞれ特徴がありますが、
大切なのは 「あなたの活動スタイルや目指す姿に合った方法を選ぶこと」。
サービス選びの早見ポイント(簡易まとめ)
あなたの“らしさ”が活きるショップ作りを
誰でも最初は初心者です。
まずは無理のない範囲で、あなたの作品やアイデアを“お店”という形で届けてみませんか?
ネット販売のスタートには、「商品写真」「SNS活用」「価格設定」などの準備も大切です。
気になる項目から、次のステップもチェックしてみてください。